私の20歳のころバブル絶頂期だった。
50歳になる頃には、ショパールの時計とエルメスのバーキンが似合う女になりたいと思っていた。
それから、30年近く経った。もうすぐ私は50歳。
曲がりなりにも仕事をず~っと続けて来た。自分にご褒美をあげよう!うん、誰に文句を言われる筋合いもない。
しかし、最近時計をつけること殆どない。ショパールは必要なさそうだ。
バーキンだ!バーキンを購入しよう!
これはネットで購入するわけにはいかない。そう思い立ち、今一番いけてる服を着て(笑)エルメスの店舗へと向かった。
久しぶりに購入するつもりで入る、ハイブランド店の心地よいことよ。
うやうやしく、白手袋をしたお姉さんに傅かれながら、意気揚々とバーキンを手に鏡でチェック!
・・・・
誰だ?このデブ?!
・・・・
これが私?
ふ・太ったのは自覚していた。20歳のころ無理すればSサイズもきれていたのが、M寸になり。ゆったりめのM寸を選ぶようになり、今じゃ自分でも完全にL寸だ。
こんなにも、自分の体型が崩れているとは・・・。
もう、私の目にはバーキンはうつらなかった。ただただ、自分の崩れたボディのみが脳裏に焼き付いた。
100%注文するつもりで入店したエルメスから、どうやって断って、どうやって帰ってきたかイマイチ記憶がない。
以前、私は高級物件を扱う不動産屋さんに勤めていた。その時に女社長がまさに小太りで、バーキンをもって現地案内を行っていた。
その時、30代の私は思っていた。その体形にバーキンは似合わない。バーキン持つ前に・・・。
ふさわしい体形になれ!痩せろ!
私はエルメスの鏡の中で、不動産屋の女社長と自分がオーバーラップして見えた。
バーキン購入したところで、年に1回もつことはあるんだろうか?
そんなことに何百万使うより、私がいま一番欲しいものを手に入れよう。
でも、私の本当に欲しいものってなんだ?
例えば、神様が「バーキンのカバンをプレゼントするのと20代の時の体型に戻れる!」どちらが良い?
迷うことなく、100%美ボディ!の方がカッコいいと思う!
バーキンを持った小太りの中年女性vsノーブランドカバンで美ボディ
女50歳!本当に欲しいものを手に入れよう!
多少お金をかけてでもM寸だった頃の私を取り戻す!
私の美ボディへの道がはじまった。